業務効率化に一歩前進!社内チャットのメリットや選定ポイント
業務効率化
離れた人とのコミュニケーション手段は、電話から電子メール、そして、チャットツールの利用と、時代とともに多様化しています。伊藤忠テクノソリューションズが2017年に実施した調査では、会社として公式にビジネスチャットツールを導入している企業が28.1%に達しており、ビジネスでのチャットツールの利用は今後も増える可能性があります。そこで、社内チャットのメリットやデメリット、選定ポイントや導入手順をご紹介します。
チャットツールとは
一般的なチャットツール
チャットツールとは、電話や電子メールのようなコミュニケーション手段として使われるツールです。電子メールや電話との大きな違いとして、複数のメンバーと同時にリアルタイムのコミュニケーションができるという点が挙げられます。ひとつのページに複数のメンバーがメッセージを書き込んでいく形のものがほとんどで、インターネット環境があればパソコン、スマートフォンを問わずどこからでも利用できます。また、会話するだけでなく、文書や画像、ビデオなどのファイルを添付して共有することもできます。
社内チャットツール
FacebookのメッセンジャーやLINEのような個人のコミュニケーションではなく、社内でのコミュニケーションに使われるのが社内チャットツールです。ビジネスチャットツールとも呼ばれます。1対1よりもグループでのコミュニケーションに特化した機能を持つものも多く、音声やビデオ通話にも対応しているツールでは、Web会議として活用することもできます。
伊藤忠テクノソリューションズの調査では、社内チャットの導入理由として、「スピーディーなコミュニケーション(23.6%)」、「会議時間の短縮(15.7%)」、「他部署間でのコミュニケーションの活性化(13.9%)」が挙げられています。
社内チャットのメリットとデメリット
チャットツールを社内で利用するにあたってのメリットとデメリットには、つぎのようなものがあります。
社内チャットのメリット
- メールなどと比べ簡単な用件でも利用しやすいため、社内、チーム内でのコミュニケーションが円滑になりやすい。
- 電子メールだと冒頭の「お世話になります」のような用件以外の定型文やあいさつなどを必要とされる場合も少なくないが、チャットの場合は用件のみスピーディーに伝えられる。
- 複数の人と同時にコミュニケーションしやすい。
- メールに比べ、過去のメッセージを参照しやすく、メッセージを整理しやすい。
- 無料のツールもあり、導入にかかるコストが低く抑えられる。
社内チャットのデメリット
- 使い慣れない人がいると、社内で普及しにくい。
- チャットサービスのシステムがダウンすると、メッセージのやり取りができなくなる。
- コミュニケーションが円滑になりやすい反面、無駄なおしゃべりが増えて生産性が下がってしまう可能性もある。
社内チャットを選定、導入する際のポイント
社内チャットを選ぶ際のポイントと実際に導入にあたってするべきことを、まとめます。
社内チャットの選定ポイント
- 社員全員を対象とするのであれば、誰でもすぐに使えるようになるのか、使いやすさを調べる。 使用感を確かめるために無料トライアルを利用してみるのも一つの方法。
- スマートフォンで使う場合が多い場合は、スマートフォンの画面で見やすいかを確認する。
- セキュリティは十分かどうかを確認する。
- ユーザーやグループの管理機能が十分備わっているか確認する。
- 色々な機能があるものや容量の大きなもの、多くのユーザーが使えるものが必要な場合は、料金体系とプランを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶ。
社内チャットの導入手順
- 会議の回数を減らすため、特定の部署間のコミュニケーションを簡素化かつ活発にするため、メールの量を減らすためなど、目的を明確にしておく。
- メールを使う事項と、チャットツールを使う事項をあらかじめはっきりと区別したルールを作っておく。
- チャットツールを使うグループとメンバーを指定する。
- グループを開設してメンバーを指定できる権限や、管理者の権限を限定しておく。
- 気軽にコミュニケーションしやすいため、ついプライベートの時間も使ってしまいがちだが、ワークライフバランスを考慮し、利用時間を決めておく。
代表的な社内チャットツール
代表的なチャットツールを、いくつかご紹介します。
チャットワーク
日本発のビジネスチャットツールで、導入企業は170,000社を超えています。チャット機能のほか、ビデオ通話や音声通話機能も備えたオールインワンのコミュニケーションツールで、グループの誰がいつまでに何をしなければならないかを可視化して共有できるタスク管理機能も、充実しています。
https://go.chatwork.com/ja/
Slack
アメリカ発のチャットツールで、チャットのほかにファイル共有などビジネス用の機能が充実しているだけでなく、オリジナルの絵文字も使えるなど、カスタマイズして楽しく業務を進めることができます。チャンネル機能では、業務の内容や用件に合わせて自由にいくつものチャットグループを作ることが可能です。
https://slack.com/intl/ja-jp
LINE WORKS
個人向けチャットツール「LINE」のビジネス版です。2017年2月から提供されています。LINEと同じ基本的なチャット、音声通話、ビデオ通話機能のほか、掲示板機能やアドレス帳機能、メール機能、カレンダー機能などもあり、企業に必要なセキュリティや管理機能も万全です。
https://line.worksmobile.com/jp/
Teams
2017年にマイクロソフトが発表したツールです。単なるコミュニケーションツールではなく、ワードやエクセルなどOffice365から直接アクセスでき、ドキュメントの作成や編集をアプリ内で実行することができます。
https://products.office.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software
社内チャットツールで、業務効率化と働き方改革を実現
大量のメールの整理や頻繁な会議による業務の非効率化を改善するツールとして、社内チャットを導入する企業が増えています。働き方改革によるリモートワークにも役に立つ社内チャットのメリットとデメリットを見直し、自社のニーズにあった社内チャットを選んで正しく導入することで、社内のコミュニケーションを活発化するだけでなく業務の効率化も図りましょう。
参考: