タスク管理ツールを使ってスムーズにプロジェクトを管理しよう

業務効率化
個人ではなくチームで仕事をしている場合、他のメンバーの作業やその進捗状況は、自分の仕事にも大きく影響します。そんなときにはタスク管理ツールを使うと、プロジェクト全体のなかでどこまで作業が進んだのか、他にどんなタスクが残っているのかを一覧できて、とても便利です。この記事では、チームで作業するためのタスク管理ツールについて説明し、またタスク管理ツールのおすすめを紹介します。
タスク管理ツールとは
タスク管理ツールは名前のとおり、プロジェクトごとのタスクと期日を一覧表示してスケジュールを管理するためのツールです。タスク管理専用のツールもありますが、Microsoft Excelなど、他のアプリケーションをカスタマイズしてタスク管理に利用することもあります。
タスク管理ツールには、個人向けのものとチーム向けのものがあります。
個人向けのタスク管理ツール
個人の作業リストと期日を管理する
チーム向けのタスク管理ツール
プロジェクトや担当者ごとのタスクと進捗状況を管理し、チームのメンバーで共有する
タスク管理ツールの種類
タスク管理ツールは、タスクリストの形状でいくつかの種類に分けることができます。
カンバン形式
タスクは四角いふせんのようなカードに書きます。直感的に使えて初心者でも使いやすいので、タスク管理ツールで広く使われている方法です。タスクの進捗状況に合わせてカードを「予定」「進行中」「完了」などのボードに移動することで、タスクとスケジュールを管理します。
リスト型
タスクは箇条書きのチェックリストの形で表示されます。未処理のタスク、担当者ごとのタスクなど、フィルタリングすることで、プロジェクト全体や個人の進捗状況を管理することが可能です。
ツリー型
リストを階層に分けて表示するものです。タスクを細分化して具体的なアイテムや行動に落とし込むことで、タスクを処理しやすくなります。上の階層から表示することで、全体を一覧表示することも簡単です。チャットやメモなど、タスクに関連する情報も紐付けて記録できます。
タスク管理ツールの基本的な機能
タスク管理ツールの基本機能は、次のようなものです。
プロジェクト管理
プロジェクトごとに、必要なタスクを管理します。
タスク管理
プロジェクトに必要なタスクを細分化し、一定の方式で並べたものです。コメントをつけたり、ファイルを添付したりすることもできます。
スケジュールの管理
プロジェクトやタスクの期限を設定し、進捗状況や完了/未完了を明示してスケジュールを管理します。
作業中に発見した問題点の管理
タスク処理中に生じたトラブルや新しいタスクなどを追加してスケジュールを更新し、全体の処理状況を管理できます。
検索
キーワードやタグ、プロジェクト名、担当者名などで過去や現在のタスクを発見し、以前行った処理やその後の状況を見ることができます。
タスク管理ツールのメリット
チームでプロジェクトを進めるような業務には、タスク管理ツールの利用が効率的であることが広く認識されてきています。なぜなら、タスク管理ツールを使うことで、次のようなメリットがあるからです。
スケジュールとタスクを管理しやすい
タスク管理ツールは、すべてのタスクとスケジュールを一覧表示し、簡単に管理できます。それによって、プロジェクトの進捗状況も簡単に確認可能です。
タスクには担当者、重要度、緊急度、添付ファイルなどの詳しい情報を追加することができます。それによって計画的にタスクの処理を行い、無駄な作業を減らすことができます。
スケジュールを簡単に共有できる
スケジュールや進捗状況を共有することで、メンバーがいま何をしているか、誰が忙しいかがわかります。そこから処理の遅れがちなタスクを手の空いたメンバーに割り振ってスケジュールを調整することも可能です。スケジュール調整による担当者や期日の変更があっても、簡単に修正できます。
スケジュールの遅れやタスク処理の漏れが発生しにくい
タスク管理ツールがあれば、全体を可視化できるので、タスク処理の漏れや遅れは防ぐことが可能です。処理の遅れているタスクがあれば、期日を通知するリマインダー機能もあります。
スケジュール作成後に追加されたタスクも入力することで、優先度や期日をはっきりさせ、期日どおりに処理することが可能です。
プロジェクトごとにタスクの管理・共有が可能
プロジェクトごとにタスクを管理できるので、多くのタスクがあっても混乱せず、スムーズに業務を進めることができます。またプロジェクトごとにアクセス権限を付与することで、必要なメンバーだけに情報を共有することが可能です。
おすすめのタスク管理ツール6種
タスク管理をExcelで行っている企業も多いですが、使い勝手は専用ツールのほうが上です。タスク管理ツールはどれも個性豊かで、他にない特徴を持っているものが多いもの。なかでもおすすめのタスク管理ツール六つを紹介します。
Trello
多くのユーザーに支持されているタスク管理ツールです。カンバン方式で直感的に操作できます。
Trello本体の機能は基本的なものですが、Power-Upsと呼ばれる拡張機能が多数開発されており、これを組み合わせてさまざまにカスタマイズすることができます。ユーザーが多いので、インターネット上に多くのノウハウが蓄積されているのもポイントです。
無料でも利用できますが、チームボードの数やセキュリティに制限があります。企業で利用するなら、有料プランがおすすめです。1ユーザーあたりの月額は次のとおりです。
- Business Class:9.99ドル/月(年間契約の場合)
- Enterprise:20.83ドルから/月
- Trello公式サイト
Microsoft Planner
Microsoft PlannerはMicrosoft Office 365の一部で、Microsoftの開発しているタスク管理ツールです。Microsoft Office 365をビジネス向けプランで利用しているユーザーが利用できます。
Microsoft Officeの各アプリケーションとスムーズに連携できること、Microsoft Office 365のユーザーなら追加料金無しに利用できることが大きなメリットです。カンバン方式のシンプルなタスク管理ツールで、チームでのタスク管理に向いています。
Microsoft Plannerを利用できるのは、Microsoft Office 365を次のプランで利用しているユーザーです。料金はいずれも年間契約の場合です。
- Office365 Business Premium:1,360円/月
- Office365 Business Essentials:540円/月
- Office365 Enterprise 1:870円/月
- Office365 Enterprise 3:2,170円/月
- Office365 Enterprise 5:3,810円/月
- Microsoft Planner公式サイト
Asana
Asanaはシンプルなタスク管理ツールです。リスト形とカンバン方式の両方のインターフェイスを切り替えて表示できるなど、自分の好みに合わせてカスタマイズできます。Chrome拡張機能や他のアプリケーションとの連携により、さまざまな機能を追加することも可能です。
タイムラインや「いいね」などチームでのスケジュール共有や管理に向いた機能がそろっています。
無料プランではユーザー数15人までという制限があるので、企業で利用するなら有料プランがおすすめです。1ユーザーあたりの月額は次のとおりで、料金はいずれも年間契約の場合です。
- Premium:1,200円/月
- Business:2,700円/月
- Enterprise:お問い合わせ
- Asana公式サイト
Taskworld
Taskworldは、企業向けの高機能なタスク管理ツールです。機能を後から拡張するのではなく、必要な機能が最初からそろっています。
担当者を複数アサインできたり、ゲストを招待できたりと、企業ユーザー向けの機能や大規模なプロジェクトを管理するための機能が豊富です。また、タスクごとの所要時間を計測する、全タスクのプログレスバーを表示するなど、タスク処理に関する分析機能も強化されています。
Taskworldは基本的に有料で、無料で使えるのは15日間の試用期間のみです。1ユーザーあたりの月額は次のとおりで、料金はいずれも年間契約の場合になります。
- プロフェッショナル:10.99ドル/月
- エンタープライズ:お問い合わせ
- Taskworld公式サイト
Jooto
Jootoは日本人が作成したタスク管理ツールです。タスクごとにチェックリストを作成したり、締め切り日時を分単位で細かく設定したりと、日本の企業に合わせたきめ細やかな作りになっています。
基本的な操作はカンバン方式ですが、ガントチャートも簡単に表示でき、進捗状況がわかりやすい画面です。外部ツールとの連携は可能ですが、機能拡張は用意されていません。その分、本体に多くの機能を備えています。
Jootoは無料プランでもすべての機能を利用できますが、5人以上で使う場合は有料となります。1ユーザーあたりの月額は次のとおりで、料金はいずれも年間契約の場合です。
- スタンダードプラン:約417円/月
- エンタープライズ:980円/月
- Jooto公式サイト
Torio
2018年にリリースされたばかりの新しいタスク管理ツールです。カンバン方式のタスク管理ツールで、基本的な機能はひと通りそろっており、拡張機能などは必要ありません。メンバー同士のコミュニケーションやセキュリティに関する機能が豊富に揃っており、多人数でのプロジェクト管理に向いています。
30日間は無料で使えるので、しっかり試すことが可能です。1ユーザーあたりの月額は次のとおりです。
- ベーシック:980円/月
- シングル:1,280円/月
- エンタープライズ:お問い合わせ
- Torio公式サイト
まとめ:タスク管理ツールを選ぶときにはいろいろ試してみよう
タスク管理ツールを導入すると、その便利さに驚かれるかもしれません。業務の効率化を図るにはタスク管理ツールの利用がおすすめですが、使いやすさを見極めてから導入することが必要です。なぜなら、タスク管理ツールは個性の強いツールです。似たような画面に見えても、使い勝手は大きく異なります。試用できるツールが多いので、選ぶ前にはいろいろ試してみましょう。GoogleやMicrosoft Officeなど、他のアプリケーションとの連携もポイントです。自社の現状を把握したうえで、どのような機能が必要であるか、メンバーが使いこなせるかなども含め、検討してみましょう。
参考: