グループウェアと社内SNSの違いを確認。それぞれのメリットとデメリット

グループウェアと社内SNSの違いを確認。それぞれのメリットとデメリット

業務効率化

社内SNSを導入する会社や組織が増えはじめ、仕事のコミュニケーションとして電話やメールに加えて、社内SNSのチャットによるコミュニケーションが普及しつつあります。チャットは、同様に普及が進んでいるグループウェアにも搭載されている機能ですが、グループウェアと社内SNSとはどのような点に違いがあるのでしょうか。そこで、グループウェアと社内SNSの違いを理解するため、グループウェアとは何か、社内SNSとは何かを整理し、それぞれのメリットとデメリットをまとめます。

グループウェアと社内SNSの違い

そもそも、グループウェアと社内SNSはどう違うのでしょうか。それぞれの特徴を、以下にまとめてみました。

グループウェア

グループウェアとは、オフィス業務に必要なタスク管理、スケジュール管理、ファイル管理、メール、掲示板、会議室などの設備予約、ワークフロー(承認)、経費精算、報告書作成、プロジェクト管理などの業務支援ツールや、メンバー間の情報やデータの共有機能に加え、社内のコミュニケーションを活発にするチャット機能を備えたツールです。クラウド版を利用すると、遠隔地や出先、自宅、サテライトオフィスなどからでも同じツールで業務を行ったり情報を共有したりすることができます。また異なるさまざまなアプリを一つのツールにまとめることで、業務の効率化も図れます。

グループウェアの例として、上記のような基本的な機能のほか、タイムカードや必要なアプリを作成して追加できる機能も備えた日本国内シェアNo.1のサイボウズ Officeや、Googleが提供するG Suiteなどが挙げられます。

※グループウェアの全貌については「業務効率アップを実現するグループウェアとは?」をご覧ください。

社内SNS

社内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは、FacebookやInstagram、LINEなど日常生活に定着しているSNSサービスを、社内のグループでの仕事や業務のために利用するためのツールです。企業の業務用に開発されたツールも多く、社内やグループのコミュニケーションの活発化や、報告・連絡の効率化、情報共有、メンバーの作業の可視化といった目的で使われます。通常はチャット機能のほかに、書類や画像・動画などの共有機能もあります。また、タスク管理や進捗管理、スケジュール管理を備えたものもあります。

社内SNSの例としては、社外の情報も取り込めるメディア機能も備え、社内SNS導入の成功率90%をうたうSKIPや、コミュニケーション機能だけでなくメンバーの業務状況を可視化し、オーバーワークや離職の予防に役立つ機能も備えたTalknoteなどが挙げられます。

では次に、それぞれのメリットとデメリットをみてみましょう。

グループウェアのメリットとデメリット

メリット

  • 業務の効率化により、企業の競争力が強化できる
  • 情報が従業員やメンバー間で簡単に共有でき、伝達漏れが防げる
  • 業務をパソコン上で行うことで、紙などの資源コストが節約できる
  • 社内で何が起こっているかを可視化でき、無駄な会議を減らせる
  • 誰が何をしているかを管理しやすく、従業員間の業務の偏りをなくすことで、特定の従業員の過労防止につながる
  • クラウドを利用すれば在宅勤務やサテライトオフィスにも利用でき、働き方改革に貢献できる

デメリット

  • ITに不慣れな従業員が多いと社内で浸透せず、業務の効率化や情報の共有という目的が達成できない
  • これまでかかっていなかったITコストが増える
  • システムがダウンすると業務が途端に滞り、紙のほうがスムーズな場合もある

社内SNSのメリットとデメリット

メリット

  • ビジネス上のe-mailだけでは伝わりにくいニュアンスを補えることで、円滑なコミュニケーションが図れる
  • 同じ情報を一斉に伝達できるため、一人ひとりに伝える手間が省ける
  • 場所が離れていても、複数のメンバーで議論ができる
  • 気軽なコミュニケーションにより、上司と部下や他部門間の風通しがよくなり、業務改善につながる新しい意見やアイデアの発掘と導入が期待できる

デメリット

  • SNSを使い慣れた若い世代に、利用が偏る可能性がある
  • 勤務時間外の発信や個人情報の発信など、一般的なSNSでありがちなマナー違反が発生する可能性があり、それを監視したり管理したりするしくみが必要となる
  • 気軽なだけに、隣の席同士でもチャットをしたり、チャットばかりで仕事がはかどらなかったりといった可能性もある
  • 情報管理を確実にしておかないと、重要な情報が拡散してしまう可能性もある

まとめ:使い分けを検討すること!業務全体の効率化にはグループウェア、コミュニケーションの活発化には社内SNS

グループウェアはペーパーワークを含めた社内のさまざまな業務の効率化を図るもので、その一環としてチャット機能が備えられています。一方社内SNSは、コミュニケーションの活発化と効率的な情報共有に焦点がおかれています。まず社内SNSを導入して風通しと情報管理・共有を円滑にしてからグループウェアを構築するなど、自社の現状を把握し、どのような点が改善点であるのかを見極めたうえで、導入のしやすさなども考慮して取り入れるのが効果的でしょう。

 

参考: