お得意様管理

サンプルタスク文書名

1-7-1 お得意様 〇〇□△様

 

背景

付加価値の高い宿泊施設を目指すホテルや旅館では、上得意客がリピーターとして何度も繰り返し来館されるよう、気を配っていらっしゃることかと思います。

お得意様は再び来館した際に、リピーターであることを覚えてもらっていると親しみを感じます。繰り返し来館するにつれ、自分の好みを反映したサービスを提供されることで、上得意客へと成長していきます。しかしながら、来館者が過去に利用したサービスや好みなどは、一部の気の利いた女将さんの頭の中で管理されているということが意外と多いのではないでしょうか?

 

ご提案内容

得意客の管理を一部の人に依存するのではなく、データとして残しておくことで、スタッフ一同が気の利いたサービスやホスピタリティーを提供していきたい、とお考えの経営者様にはサンプルタスク文書「お得意様 〇〇□△様」が参考になるかもしれません。

このタスク文書は、お客様ごとに過去にご利用になられたお部屋やサービスなどを記録して、予約が入った際にあらかじめお客様の好みや、過去にあった出来事などを従業員一同が把握して、その情報を活用してお客様をおもてなしするのに便利なツールです。

 

サンプルタスク文書「1-7-1 お得意様 〇〇□△様」のイメージ

 

•タイトル:お得意様の氏名が入力されています。
•状態:現在、予約が入っているか否かを「実施中」「完了」で区別します。
•タグ:「社用」「個人利用」を区別します。
•本文 :お客様の氏名、お住まい、過去のご利用状況予、嗜好、予約管理システムへのリンクなどを記載しています。
 
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1-7-1 お得意様 〇〇□△様 の構成

 

項目

内容

使う人

高級旅館など上得意客の管理を行いたい観光業の経営者が主に利用します。
情報の入力は経営者だけでなく接客にあたるスタッフも行います。
厨房や接客にあたるスタッフはタスク文書を閲覧し得意客の嗜好を確認して接客にあたります。

利用範囲

経営者並びに複数スタッフが共同利用

おしごとルームの作成単位

得意客管理用にひとつおしごとルームを作ります。

タスク文書の作成単位

得意客ごとにタスク文書を作成。

タグの使い方

「社用」「個人利用」「接待」などのタグ付けをしています。

主な検索方法

「状態」の「実施中」「完了」で現在予約が入っているか否かを区別できるようにします。
 

特長1 得意客ごとにタスク文書を作成

使用する機能:表作成

このタスク文書は得意客様お一人につきひとつ作成します。お客様にご記入いただいた宿帳から、お客様の情報を転記します。【画面①】

 

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【画面①】

特長2 過去の利用履歴を記録

使用する機能:表作成

「ご利用履歴」欄には「ご利用日」「宿泊室名」「お料理のコース」などを記載します。必要に応じ召上られたお酒の銘柄なども記録しておくとよいでしょう。【画面②】

 

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【画面②】

特長3 お客様の嗜好を記録

使用する機能:表作成

「お好み」欄は従業員の方が気づいたお客様の好みを自由に記載するとよいでしょう。寒がりの方であれば毛布を一枚追加しておくとか次回別のスタッフが接客した際に役立つ情報になるでしょう。

【画面③】

 

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【画面③】

特長4 予約管理システムとのリンク

使用する機能:リンク貼り付け

別途、予約管理システムを導入されている場合は、対象のお客様の予約ページとリンクを貼っておくと便利でしょう。【画面④】

 

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【画面④】

特長5 「状態」欄で予約の有無を確認

使用する機能:ヘッダー情報

ヘッダー部にある「状態」欄を現在予約が入っているか否かを区別するために利用しています。

 

 

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【画面⑤】

特長6 タグを使って顧客を絞り込み

使用する機能:タグ、詳細検索

タグをうまく活用することで検索時に顧客の絞り込みができます。画面では代理店を通さずに直接予約をいただいたお客様を絞り込むための検索を行なおうとしています。

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【画面⑥】

運用

1.サンプルタスク文書を参考にして、経営者や支配人様がおしごとルームやタスク文書を作成します。おしごとルームは、必要に応じ共有ルームとして作成して、従業員やスタッフが情報を入力したり閲覧できるようにします。得意客を管理する目的であれば、そのためのおしごとルームを一つ作ればよろしいかと思いますが、得意客を何らかの特性で分類したければ、複数のおしごとルームを作成しても構いません。
2.おしごとルームができあがったら、その中にタスク文書のフォーマットを作成します。サンプルタスクに不足している項目があれば追加します。はじめのうちは、従業員の方にこんなことに気づいて欲しいという思いをこめて、従業員教育の一環として、記入サンプル用のタスク文書を用意しておくのがよいでしょう。
3.必要に応じメニューのファイル>タグ管理から、検索に必要なタグを登録したうえで、それぞれのお客様ごとに、作成したタスク文書にタグを付与します。
4.フォーマットと記入サンプルが出来上がったら、いつもご利用いただく重要なお客様からタスク文書を作成して情報を登録していきます。今後、得意客に育てていきたいお客様も登録しておくとよいでしょう。
5.登録が終わったら運用開始です。観光シーズンの前に、得意客へお誘いを行うために利用したり、得意客の予約が入った時点で、得意客の嗜好を確認して準備を行なったりします。来客時には、従業員、スタッフも何か新たな気づきがあれば入力します。無事お帰りになったあとは、今回提供したサービスなどを追加入力して、次回のご来館に備えます。

効用 

1.共有ルームにタスク文書を作成することで、経営者、従業員、スタッフがいつでもお客様の嗜好などの情報を共有できますので、お客様に対するホスピタリティーの向上に役立ちます。
2.従業員一同が個々の気づきを日々蓄積できるような仕組みを作ることで、今まで女将などの経営視点を持った一部のスタッフに頼っていた情報収集を、それなりの視点を持った、他のスタッフの力を借りることができるようになります。
3.タスク文書(得意客)にタグをつけて管理することで新たな企画をPRする際に対象となる顧客を絞り込むのに役立ちます。