感謝される引き継ぎ書とは?引き継ぎ書作成のポイント

感謝される引き継ぎ書とは?引き継ぎ書作成のポイント

業務効率化

異動、転勤、退職をすることになったとき、引き継ぎは非常に重要です。「立つ鳥後を濁さず」ということわざがありますが、きちんと引き継ぎをしなければ、後任の人に悪印象が残るばかりか、後の業務に悪影響をおよぼしかねません。今回は、気持ちよく引き継ぎを行うための注意点や引き継ぎ書の作成に必要な項目・ポイントなどを紹介するとともに、会社の財産としても注目したい「引き継ぎ書の業務マニュアル化」を実現できる仕組みについても紹介します。

引き継ぎを行うときに注意すべき点とは

引き継ぎにあたり、最初に行うべきことは自分の業務の洗い出しと整理です。漏れのないように書き出して、業務内容をまとめます。また、もし今、何かトラブルなどを抱えている場合、トラブルまで引き継がれた相手はたまったものではありません。可能な限りトラブルは、解決して引き継ぐようにしましょう。

次に引き継ぎ書を作成しますが、作成に必要な項目やポイントは、後述します。
引き継ぎは、引き継ぎ書と口頭での説明の両方を行い、質問にも答える機会を持つなど、後任者に自身が担当していた業務を十分に理解してもらうよう努めます。

また、今後、後任者が業務をスムーズに行うことができるよう、取引先に後任者を連れて挨拶回りをすることも重要です。上司に具体的な引き継ぎ内容を報告することも忘れずに行いましょう。

業務を洗い出してまとめ、整理ができたら、引き継ぎのスケジュールを立てます。たいていの場合、通常業務と並行して、引き継ぎを行うことになるでしょう。業務の合間で時間を作るためには、事前の計画が必要です。後任者にとっては、新しい業務を行うことで初めて疑問点に気づくこともあるはずです。少なくとも1週間は後任者と一緒に仕事をするスケジュールを組みましょう。また、予測できないトラブルなどで予定がずれ込むこともあります。余裕を持って、退職の3日前には引き継ぎ業務を終了できるよう計画することがポイントです。

自分が長らく行ってきた業務をまとめて、他人が読んでもわかりやすいように整理し、資料を作ることは、ある程度の時間が必要です。今の業務を離れる間際になって焦らないよう、少しずつ資料を整理し始めておくとよいでしょう。また、業務ごとにスケジュールを組めるツールなども活用すると便利です。

引き継ぎ書を作成する

前述のとおり、業務を漏れなくスムーズに移行するために、また、後任者が引き継がれた事柄を必要なときに思い出せるよう、引き継ぎ書はなくてはならないものです。ここでは引き継ぎ書にどんな項目を入れるべきか紹介します。

業務の流れと関係性

何故その業務が必要なのか、仕事を進めるときの基本となる考えを理解してもらうことが必要です。そのため、単純にやることのリストを挙げるのではなく、引き継ぐ業務が会社のなかで、どんな位置付けとなるのかを説明します。また、業務の流れを、図などを使用してわかりやすく解説します。さらに、これまでに起こったトラブルの事例や問題の対応方法なども記載すると重宝される引き継ぎ書となります。

関係者の明示・連絡先

社内・社外ともに「誰が」「どの」業務に関係するのかを明確に記載し、連絡先を一覧にまとめておきましょう。後任者が誰かに相談する必要が出てきたとき、迷わず動けるようにしておきます。

資料の保管場所

必要な資料の保管場所を明記します。紙などの書類資料の置き場所と、データがどのファイルに存在するか、また使えるツールのありかなどを明記します。

上記の内容を踏まえ、引き継ぎ書は、以下のようなイメージで作成するとよいでしょう。

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紙ベースの資料を電子化し、適切に管理することは労働生産性の向上にも繋がります。文書管理を最適化するための進め方については「文書管理最適化ガイド」をご覧ください。

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引き継ぎ書作成のポイント

最後に、引き継ぎ書を作成するときに、注意するべきポイントを紹介します。

整理する

後任者が効率よく業務を行えるよう、わかりやすく、見やすく整理することが重要です。目次を付けて一覧で見られるようにしておきましょう。整理の仕方は業務の内容や性質にもよりますが、例えば、営業職なら顧客別に、リストと関連する項目を足していくといいいでしょう。さらに契約内容や更新時期だけでなく、顧客の性格や趣味、フォローのポイントなどといった情報も、わかる範囲で付け加えておくと役立ちます。技術職なら製品ごとに、資料のリストなど整理すると見やすくなります。また、定期的業務と単発業務を分けると、業務の大きな流れと細かな流れが構造的に頭に入りやすくなります。そのほか、業務の優先順位を明記するのもよいでしょう。

手順は丁寧に、漏れのないようにチェック

作成するときには、後任者の気持ちに立つことが大切。初めて自分が業務を担当した時のことを思い出してみましょう。丁寧に詳細に書かれた引き継ぎ書を受け取っていれば、マニュアルとして役に立ったはずです。逆に、事前に知っておけば効率的に仕事ができたのにということもあったのではないでしょうか。後任者に無駄な時間がかからないよう、漏れがないかを再度確認しましょう。

誰が見てもわかりやすい引き継ぎ書を基本に考えて作成することが大切です。自分の思い込みだけでは、抜けていることもあるかもしれません。引き継ぎ書のフォーマットは、ワードやエクセルのテンプレートにもあるので、活用したり、便利なツールを検索して見つけたりすることも可能です。
そして、引き継ぎ後は「自分はもう関係ない」という顔をせず、できるだけフォローも行うよう心がけましょう。何か困ったことがないかなど、ちょっとした声がけだけでも、後任者は安心するものです。

引き継ぎは後任の立場に立って考えよう

気持ちよく引き継ぎを行うためには、とにかく後任の人が困らないように、彼らの立場に立って考えることが最も大切です。また、会社内で引き継ぎ書のフォーマットを統一するなど管理方法についても事前に検討をして、効率的な仕組みを作っておくとよいでしょう。

例えば、RICOH Desk Naviを活用すれば、引き継ぎ情報管理を行うことができます。

RICOH Desk Navi

RICOH Desk Naviが実現する引き継ぎ情報管理

引き継ぎを行う場合、上記で紹介したように、業務内容に関する情報を漏れなく丁寧に後任者に伝える必要があります。ただし、こうした引き継ぎのやり方や引き継ぎ書が部署内でも担当者ごとにバラバラでは管理しにくいだけでなく、確認漏れなどが発生しやすくなります。そこで引き継ぎのやり方を標準化して、情報伝達は確実に行うような仕組みを作ることが必要です。

  • 引き継ぎ情報管理にRICOH Desk Naviを活用するメリット

RICOH Desk Naviのおしごとルームでは、引き継ぎ業務名や内容、その業務で過去に作成した文書、仕掛かり文書、使用する書式などを一元管理することができるため、担当者が検索しやすい状態で業務情報が保存されている点が大きなメリットです。

また、引き継ぎ書が標準化されるため、誰が情報を見ても分かりやすく、確認ミスなどの軽減も後任者に配慮した引き継ぎの実現になります。

さらに、引き継ぎ書は業務の変更が発生すれば、修正をしたうえで、継続して利用することができるので、引き継ぎ時の資料が複数存在して最新のものが不明になることもなく業務マニュアルとして残していけることもメリットと言えます。

 引き継ぎをスムーズにするのみならず、会社の財産にもなる業務情報を継続的に残す仕組みづくりとしてRICOH Desk Naviの活用を検討してみてはいかがでしょう。

RICOH Desk Navi

参考: